近年は、葬儀やお墓に対する考え方も、昔とは違ってきています。以前の日本では、先祖代々のお墓に入り、そしてそれを子孫が維持していくのが基本のスタイルでした。しかし近年では、子孫の形も様々です。仕事や金銭面の問題で、先祖代々のお墓を維持するのが難しいケースも増えています。こんなときにでも、安心して遺骨をお任せできるのが、永代供養です。この方法であれば、自分で墓地やお墓を用意する必要がないので、金銭的な負担も小さくできる可能性があります。
人間は誰もが、いずれ死ぬことになります。近年では、「終活」という言葉も流行しており、自分自身が亡くなったあと、どのようにして欲しいのか希望を残しておく方も増えています。自身の子どもたちに「墓守」という大変な仕事を負わせないためにも、永代供養を検討する方も多くなってきています。では、この方法を選ぶためには、いったいいつから申し込みが可能なのでしょうか。永代供養を行っている多くのお墓では、生前から申し込むことができます。
日本の人口は減ることが予想されていますが、とりわけ顕著なのが地方の衰退ではないでしょうか。高齢化はもちろんですが、都会に出て若者がふるさとに帰らない状況が当たり前になっています。それを踏まえてか、墓じまいに注目が集まっているようです。先祖代々に続くお墓を所有していても、墓参りをする後継者がいなければ意味がありません。御先祖さまのためにも、様々な方法を検討しておくべきではないでしょうか。近年増えているのが、お寺や仏壇仏具店の所有する納骨堂の永代供養ではないでしょうか。
通夜と告別式を済ませて火葬した後、49日までは自宅にお骨を納めていますが、49日が終わったらお墓か納骨堂にお骨を納めるのが一般的です。どちらにするかは家族でよく話し合って決めるのが最適なので、時間を見つけてじっくりと話し合う機会を作ってください。納骨後も定期的にお参りに足を運ぶのが理想ですが、仕事が忙しい方や遠方に住んでいる方の場合、年に1回程度足を運べたら良いケースも少なくありません。お墓の場合だと周りの掃除や草刈りなども必要になるので、管理が難しい場合はお寺に頼んで代行してもらうことをオススメします。
お墓のことで悩みを抱えている人は多くいます。現在利用されているお墓のほとんどは、明治時代頃に建てられたものが多くなっており、ここ何年かで納骨のスペースがなくなってきているというケースが増えてきているようです。また、田舎のお墓を守ってきた世代も高齢化の傾向が著しなっており、お墓参りに行けなくなったり、管理が行き届かなくなる場合も少なくありません。新たにお墓を建てたからといって、継承する人がいない無縁墓になる可能性もあるので、自分や家族が旅立った後の遺骨に関して不安を抱えている人は多くなっています。
東京は日本で一番人口が多いせいもあって、永代供養墓も地方に比べて数多く見つけることができます。永代供養墓というのは、子孫に代わってお寺がずっと先まで供養をしてくれる共同墓のことです。この供養の仕方を選択すれば、お墓参りが必要なくなります。自分たちに代わって、お寺が定期的に必要なことをすべて行ってくれるので、お墓参りの面倒さからは完全に解放されます。基本的には未来永劫、お寺が供養をし続けてくれるので、ご先祖様のためにもなります。